脈々と繋がる血のロマン~競馬歴史館
今日から新企画。
『競馬歴史館』を始めます。
昔の競馬のワンシーンを語りたくなったからなのですが、著者が勝手にレースを選んで語っていくだけという独りよがりも甚だしいコーナーになっています。
基本的に毎週水曜日に更新しようと考えていますが、状況によりお休みすることもあります。
記念すべき第1回目は2007年5月13日に行われた第2回ヴィクトリアマイルです。
まずはレース結果からご覧ください。
勝ったのはコイウタでした。
歌手の前川清氏が馬主でしたね。
(名義は前川企画です)
注目したいのは3着に入線したデアリングハート。
ご存じ今年の桜花賞を制したデアリングタクトの祖母になります。
デアリングハートはデアリングバードを産んで、バードがタクトを出産する流れですね。
この2007年に行われたヴィクトリアマイルでは当時の年齢表記で5歳なのですが、前年の桜花賞ではラインクラフト・シーザリオと激しいレースを繰り広げました。
ここでも3着に終わりますが、ライバルのシーザリオはその年のオークスで福永祐一騎手を背に優勝を飾り明暗が分かれる形となってしまいました。
その後、シーザリオはアメリカンオークスも制し、日米の樫の栄冠を手にしましたが、故障を発症し6戦5勝で引退をします。
繁殖馬生活に入ってもエピファネイアとリオンディーズ、サートゥルナーリアを輩出する名牝となります。
一方、デアリングハートは重賞勝ちを収めることはできたものの、G1にはもう一歩のところで届きませんでした。
しかし、孫のデアリングタクトが念願の桜花賞を制してG1を手に入れました。
競走馬が繋いでいく血のロマンは大きなストーリーを描くことができます。
今後のデアリングタクトの活躍も楽しみにしたいですし、まだまだ先の話ですがその子供もターフを賑わせることでしょう。
ライバルと世代を超えた戦いが起きるはずですから、その時を待ちたいと思います。
こうやって書いてみましたが、取り上げた第2回ヴィクトリアマイルはスイープトウショウやカワカミプリンセス、ディアデラノビア、ブルーメンブラット等が出走しました。
現役馬のお母さんとして血の流れを脈々と受け継がれています。
今年のヴィクトリアマイルはどんな戦いになるのでしょうか。
そして何年後かに、その子供たちが同じ舞台を走っていると思うとワクワクしますし、飽きることのできないドラマだと言える気がします。